2013年05月18日
18952
外殻を高速に回転させることで、艦内には一定の重力を保つことができるようになっている。それほど大きくはない窓の外には、プレアデス星団の一角が見え始めている。宇宙の闇で生まれた子供たちも、すでに8世代目に入っているらしい。艦内の重力があるとはいえ、無重力空間での生体活動は、主に人体を構成する骨格や神経、ホルモンに大きな影響を与えるらしく、運動と投薬は規則として決められていた。真空の宇宙空間では消費する推進エネルギーを利用することが難しいため、星間航法として、重力を利用した推進を行っていた。このため直線距離の何倍もの距離と時間を使ってただひたすら進んでいるらしいのだった。
Posted by どあすどりむ at
09:52